
ハトは人々に愛されてきた愛らしい鳥です。しかし、ハトが夫婦となり巣を構えると、思わぬ被害が起こります。糞による汚れや騒音、健康被害など、生活環境を脅かすリスクがあるのです。すでにお悩みの場合は、適切な対応で快適な生活を取り戻しましょう。今回は、ハトの習性と夫婦関係を理解し、被害を未然に防ぐための対策方法をご紹介します。
ハトの習性と夫婦関係について
ハトは一夫一妻制を守る鳥として知られています。雌雄が出会うと、その後は一生を共にし、お互いに強い絆で結ばれた夫婦関係を築きます。この習性は、決して珍しいことではないものの、ハトの場合はとくに顕著です。
夫婦そろって行う巣作りと子育て
ハトの世話役である雄は、巣作りの際に雌と協力して材料を集めます。巣ができあがると、雌が産卵して抱卵を始めます。すると、今度は雄が食料を運んで雌を支え、お互いに交代しながら卵の世話をするのです。ひなが生まれると、二羽で協力して愛情を込めて世話をします。
このように、ハトの夫婦は巣作りから子育てまで、お互いに助け合い、役割分担して子育てに勤しむのです。卵が生まれるまでの期間が長いことから、夫婦の絆がより一層強まると考えられています。
夫婦でのコミュニケーションの重要性
ハトは単に一緒にいるだけでなく、お互いにコミュニケーションを取り続けます。鳴き声を交わすなど、常に連絡を取り合い、お互いの気持ちを確かめ合っているのです。こうした夫婦仲の良さが、子育ての成功に大きく関わっています。
このように、ハトは強い夫婦愛を持ち、一生を共に過ごす習性があります。決して珍しいことではありませんが、人間でいう家族愛に通じるものがあり、愛らしく思えるのかもしれません。しかし一方で、巣や糞の問題など、人間社会とのトラブルにもつながりかねないのです。
ハトの夫婦による被害事例
ハトの夫婦による被害事例ですが、代表的なものとしては以下の3つがあげられます。
糞や落下物による著しい汚染
ハトの夫婦が巣を構えると、その場所の周辺が著しく汚染されます。ハトの排泄物である糞は非常に臭いが強く、建物の壁面や窓ガラス、歩道などを汚すため迷惑です。また、巣から卵の殻や羽毛なども落下し、環境を酷く汚す原因となります。
汚れた場所から悪臭が発生するだけでなく、通行人や車に糞が落下すれば危険も伴います。さらに病原菌の温床となり、健康被害の恐れもあるでしょう。このような汚染は、建物の美観を損ねるだけでなく、生活環境や衛生面での被害が深刻なのです。
鳴き声による騒音被害
ハトの鳴き声は人によっては騒音と感じられるかもしれません。とくに巣の周辺では朝夜を問わず、雄と雌の鳴き交わす声が筒抜けです。加えて、他のハトの連れ込みを防ぐ際の大声なども度々聞こえてきます。
騒音は睡眠の妨げにもなり、建物の用途によっては業務にも支障が出てしまいます。たとえば、オフィスや学校、病院などの静穏を求められる場所であれば、集中力の低下や休息の妨げになりかねません。
伝染病や健康被害のリスク
ハトの糞には病原体が含まれており、人体に害を及ぼす恐れがあります。ハト由来の感染症として、オウム病やヒストプラズマ症、クリプトコッカス症などが知られています。免疫力の低下した人が感染すると、重症化する恐れもあり危険です。
また、ハトの羽毛や排泄物からは、強いアレルギー源が出ることもあり、呼吸器系の症状を引き起こすリスクがあります。ましてや巣の周辺にいると、直接羽毛や糞の粉塵を吸引する可能性もあり、アレルギー反応が起きやすくなります。
被害を防ぐための対策
被害を防ぐための対策として、主に以下の3つがあげられます。
忌避剤の活用による侵入防止
ハト被害の対策としてまず有効なのが、忌避剤の使用です。忌避剤とは、ハトの嫌う成分が含まれた液体や粉末のことで、ハトの侵入などを防ぐ効果があります。忌避剤には、ハトの嗅覚や味覚を刺激する成分が含まれており、それらの刺激によってハトは不快に感じ、その場所を避けるようになります。建物の窓際や軒先、そして巣が作られそうな場所に忌避剤を塗布することで、ハトの侵入などを事前に防止可能です。
忌避剤は、人体や環境に対して安全な成分が使用されているため、人への危害はありません。また、ハトを傷つけたり殺したりするわけでもなく、単に追い払う効果があるだけです。しかし効果の持続期間は半年から1年程度と限られているため、定期的な補充が必要になります。
物理的防御策による巣作り阻止
より確実にハトの被害を防ぐには、物理的な障壁を設置することが有効です。ハトが巣作りしにくくなるようなとげや、金属製の防止ネットを設置することで、巣作りを物理的に阻止できます。とげは建物の突き出た部分に取り付け、ハトが巣作りできないようにします。とげの形状や針の配置によっては、通り道としても使えなくなるのです。一方、金属製のネットは窓や軒先などに張り巡らせ、ハトの侵入自体を防ぐ役割があります。
このような物理的防御は一度設置すれば、比較的長期間にわたって効果が持続します。しかし、老朽化に伴う破損のリスクもあり、定期的なメンテナンスが必要不可欠です。また、設置には高所作業が伴うため、専門業者に依頼する方が賢明でしょう。
専門業者に依頼する
ハト被害対策には専門的な知識と技術が求められます。自力でのDIYでは限界があり、トータルでの対策が不十分になりがちです。そこで、ハト被害対策の専門業者に依頼するメリットが大きいのです。専門業者ならば、現地の状況を的確に判断し、忌避剤の使用や物理的防御策の設置など、最適な対策を提案してもらえるでしょう。その上で、確実な施工と定期的なメンテナンスも請け負ってくれます。
一時的な対処ではなく、中長期的な視点でハト被害に対処できるのが専門業者のサービスの強みです。コストを抑えつつ、確実な被害防止を実現できます。人手不足や高所作業のリスク回避にもなり、専門性の高い対応を任せられるのは大きなメリットです。
まとめ
ハトの生態を知ることは、被害対策の第一歩となります。彼らは一夫一妻を貫き、夫婦そろって巣作りや子育てに勤しむ習性があります。しかし、落下物や騒音などの被害が起こる場合もあり、注意が必要です。忌避剤や物理的防御策、専門業者への依頼など、状況に応じた適切な対処法を取りましょう。
「株式会社エーライフ」は、鳥害対策のプロフェッショナルです。ハトをはじめとする鳥害は目に見えるものだけでなく、目に見えない部分でも発生していることがあります。対策をしなくても自然になくなると期待してしまいがちですが、そのようなことはありません。すでにハトによる被害を受けている場合には、早急にご相談ください。全力でサポートいたします。